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プロフェッションとは
 

弁護士法人プロフェッションの理念

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目次

1プロフェッション(Profession)とは
2プロフェッション宣言
3詳しい解説
  (1)プロフェッションの研究
 T)プロフェッションの要件
 U)日本でのプロフェッション研究
(2)プロフェッションのその他の特徴
 T)プロフェッション法(職能法)
 U)類似用語との区別
(3)なぜいまプロフェッションなのか
 T)弁護士大増員時代の到来
 U)弁護士のプロフェッション性の退却
 V)弁護士はプロフェッションたれ


1 プロフェッション(Profession)とは

プロフェッションとは,西欧で,宗教家・医師・弁護士の3つを指し,「人のために尽くすよう天地神明に誓うことが求められる専門職」という意味の言葉です。

語源は,PROFESS(=神の前で告白する・誓う)。

これら3つの職業は,それぞれ,宗教家は「神学/教義・信仰/心の悩み/精神的病理」,医師は「医学/生命・健康/身体の悩み/肉体的病理」,弁護士は「法学/法・自由と正義/人間関係の悩み/社会的病理」を担っており,これらの「公益」を守るよう誓うことが求められるため,PROFESSIONと呼ばれるようになりました。

このように,プロフェッションは,営利ではなく,人の悩みという公益に奉仕し,それを天地神明に誓って尽力する専門職なのです。


2 プロフェッション宣言

ところが,現代では,プロフェッションのノン・プロフェッションへの退却が指摘され,弁護士も例外ではありません。

しかし,弁護士は,プロフェッションとしての原点を絶対に忘れてはいけません。

そこで,私たちは,「常にプロフェッションでありたい」との思いから,法人名を「プロフェッション」と名付けました。


3 詳しい解説
(1)プロフェッションの研究

T) プロフェッションの要件

1964年,ミラーソン(G.Millerson)という学者が,多様な概念であったプロフェッションについて,次のような共通要件をまとめました。これらは,現代にも通じる要件です。

@理論的知識に基づいた技能を有する(体系的理論)
A訓練と教育を必要とする(教育訓練)
B試験により資格が与えられる(権威資格)
C倫理綱領により忠誠が保たれる(倫理感)
D利他的サービス及び公共善の達成を目的とする(奉仕的方向付け)
E組織づけられている(組織団体)

U)日本でのプロフェッション研究

日本の法社会学者の重鎮で,日本でのプロフェッション研究の先駆者である都立大学(現首都大)法学部の石村善助(1924-2006)教授は,プロフェッションを次のように定義しています。

「学識(科学または高度の知識)に裏付けられ,それ自身一定の基礎理論を持った特殊的技能を,特殊な教育または訓練によって習得し,それに基づいて不特定多数の市民の中から任意に呈示された個々の依頼者の具体的要求に応じて具体的奉仕活動を行い,よって,社会全体の利益のために尽くす職業である。」

これも,プロフェッションを語る上で外せない重要な定義です。

石村教授の定義の特徴は,「不特定多数の市民の中」の「個々の依頼者の具体的要求に応じる」という点です。

特定の市民でもなく,依頼者の多数の要求でもなく,一般的な要求でもないのです。


(2)プロフェッションのその他の特徴

T)プロフェッション法(職能法)

その他の特徴は,3つの職業すべてに固有のプロフェッション法(職能法)があることです。弁護士の場合、弁護士法です。

まず,プロフェッション法は,誰もがプロフェッションになれるわけではないと定めています。

本来,国の根本を定める憲法は,職業選択の自由を保障していますが,プロフェッション法はプロフェッションという職業に就く(を自由に選択する)ことを規制しているのです。

このことは,憲法的には,「職業に就く(を自由に選択する)ことを規制したほうが,規制しないよりも,規制することにより得られる利益が上回り,公共の福祉に資する,そのために規制が許される」と説明できます。

ここでいう利益とは,弁護士の場合,「自由と正義」にほかなりません。
逆にいうと,自由に弁護士に就けるとなると,「自由と正義」が守れず,得られる利益が下回り,公共の福祉に反すると考えられているのです。

次に,プロフェッション法は,プロフェッションという職業を保護する側面もあります。

ただし,これは最低限度の保護にすぎず,決して優遇措置ではありません。
一定程度の保護が,かえって,全国民の「自由と正義」を守ると考えられているのです。

他方,その見返りに,プロフェッション法は,プロフェッションに対し,義務を課し,倫理も強制しています。

具体的には,プロフェッションには,その職業人すべてが所属する組織団体を結成し,自主的に倫理を守るものとされるのです(上記ミラーソンのまとめた共通要件のうちのC倫理感とE組織団体)。

弁護士でいえば,日本弁護士連合会に所属し,倫理を守るよう,弁護士倫理規程という自主的な定めがあるのです。

U)類似用語との区別

・プロフェッションの日本語訳
「専門職」「職業」「職能」などがありますが,いまだ本来の意味を十分に表しているとはいえず,定着していません。むしろ,和製英語として,端的に「プロフェッション」と使うことが多くなっています。

・プロフェッショナル
 アマチュアの対義語として有償の仕事に従事するという意味(必ずしもプロフェッションに包含されない)や,ある領域の職業を深く研鑽した者という意味(プロフェッションに包含されますが,イコールの関係ではない)があります。

・スペシャリスト
 ゼネラリストとの対語で,ある一つの職務に精通している者を意味します。必ずしも職業人をさすわけではない点などがプロフェッションと異なります。


(3) なぜいまプロフェッションなのか

T)弁護士大増員時代の到来

日本では,2004年に法科大学院制度,2006年に新司法試験が始まり,弁護士の大増員時代を迎えました。

司法試験の合格者数は,昭和20〜30年代が年間260〜500人,新司法試験の始まる10年前である1996年(本法人代表社員の合格年)の司法試験の合格者は734人でした。
その後,合格者数は増加し,2006年の第1回新司法試験の合格者数は1672人。同年の旧試験合格者数549人を加え,この年は2221人もの合格者が出ました。

それからも増員状態が続き,弁護士数は年々増え続けています。

弁護士を大増員した理由は,@弁護士需要(ニーズ)が高まると想定したからでした。
また,A競争のなかった弁護士業界の弊害,たとえば,高額とされた弁護士費用,アクセスのしにくさなどを打ち破るという意図もありました。

U)弁護士のプロフェッション性の退却

大増員時代の中,確かに,弁護士業界は変わり,また,変わりつつあります。
しかし,弁護士需要(ニーズ)は期待されたほど高まりませんでした。

そのため,大増員による新たな弊害が生じました。
それは,「弁護士の質の低下」「弁護士過誤事例の増加」などです。

これは,弁護士のプロフェッション性の退却という問題にほかなりません。

ミラーソンの掲げた要件,つまり,体系的理論,教育訓練,倫理感など,ほとんどすべての面で,いま,弁護士は,ノン・プロフェッションに退却しつつあります。

しかし,弁護士がノン・プロフェッションになってしまうと,守ることを誓った公益(=弁護士の場合は自由と正義)を守れないのではないでしょうか。

V)弁護士はプロフェッションたれ

以上のような現状の中,私たちは,弁護士がプロフェッションと呼ばれる原点,人のために尽くすよう天地神明に誓う専門職であることを忘れないよう,法人の名前を「弁護士法人プロフェッション」と名付けました。

そして,「常にプロフェッションでありたい」という思い持ち続けたいと思っています。



 
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